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襦袢はブラウス、帯はコルセット、草履はブーツで出かけよう

「カジュアル着物」とでも言おうか。
私は着物を着るとき、しばしばカジュアルに着る。
着物の中に着る襦袢をブラウスにしたり、帯をコルセットに変えたり、草履をブーツにしたり。
お手本通りもきれいだけど、「みんなもっと適当に着たっていいのに」と着物を着るたび思うのだ。

 

着物の中に着る、「襦袢」という着物型インナーがある。
私は、襦袢を着るのが面倒だと思ったときは、ブラウスや書生シャツを着て、楽をする。
また、ワンピースに、羽織だけ羽織って出かけることもある。
帯を結ぶ時間がないときは、コルセットでパパッと済ませる。
帯に巻く帯締め代わりに、リボンや細めのベルトを使うこともある。
着物姿と言うと、着物に足袋に草履に帯、帯締め、襦袢、髪はアップで……という姿を想像する人が多いかもしれない。
もちろん、それも着物姿だ。
だが、それだけが着物姿ではない。
草履をブーツやパンプスに履き替えてもいいし、髪はおろしても構わないし、帯はコルセットでも着れる。
着物の中にロングスカートや柄タイツを履いて、着物は短めに着付けて、あえて裾からスカートやタイツを見せるのもオシャレだ。
お手本通りの着方からはずれるけど、カジュアルな着方をしたって、別にいいのだ。
冠婚葬祭やお稽古の場ではないなら、着物は自由に着ていい。
いくらだってアレンジして構わない。

 

私は周りの人たちにも、もっと着物を着てほしいと思っている。
でも、なかなか着ている人がいない。
みんな、着物には興味が無いのか?
そんなことはない。
SNSを見たり、友達から話を聞いたりしてみると、「着物を着てみたい」「自分で着られるようになるのが憧れ」と言っている方は思いのほか多く見られる。
しかし、「じゃあ着てみれば?楽しいよ」と誘ってみると、「うーん、それはちょっと……」と返ってきてしまう。

着てみたいのに、何故手を出そうとは思えないのだろう?
そう思って理由を聞いてみる。
「着付けができないから……」
「だって数万とか数十万とかして、高いでしょ?」
「着物のお店に入るのが怖い、入りにくい」
「コーディネートをどうすればいいのか、わからないし」
主に、これらの答えが返ってきた。
なるほど、着付けや価格、お店などを理由に、着物に気後れする気持ちはよくわかる。
私だって、以前はそう思っていたからだ。
つまり、今ではそうは思わない。
着物を着るハードルに悩んで、着物を着たいけど着られないなんて、あまりにももったいない。
着たいなら着ちゃえばいいのだ。

「いや、だから、着られないから困ってるんだけど!?」という声が聞こえた気がする。
思うに皆、着物を着ることを、ちょっと難しく考えすぎてしまっているのではないかと思う。
確かに今の日本人の服は、洋服が主流だ。
だから着物を扱うお店は、洋服よりはやはり少ないし、着方も学ばなければわからない。
しかし、着物を着るためのハードルは、多くの方が想像しているよりも、案外低い。

 

ハードルの具体的な低さをあげてみよう。
着物を着ない理由によくあがる「着付け」は、個人的には、少なくとも英語を覚えるよりは簡単だと思う。
例えば、中学・高校で習っていた英語。
単語や文法の暗記がない分、あれよりももっとずっと簡単に覚えられる。
着物の形は基本的にほぼ同じだから、一度着方を覚えれば、どんな着物でも着られる。
英語に例えるなら、1つの構文を覚えれば、全部の英文が解けるような感じだ。
教わる相手がいないと言うなら、学校に通ってもいい。
「学校に通うお金や時間はないやい!」ということなら、独学で学んでもいい。

お店だって、いわゆる呉服屋さんに入っても、押し売りなんてそうそうない。
新品の着物に気後れするなら、リサイクル着物を扱うお店だってある。

金額は、確かに上は数百万のものもある。
だがそれは洋服も同じだ。
着物だって、さがせば数千円とか、骨董市なら500円なんてものも見つかる。

コーディネートも、基本を押さえれば、後は好きに足したり引いたりすればいいのだ。
そういう意味では洋服と同じだし、着物ならではのコーディネートもある。
柄物に柄物を軽率に合わせてもオシャレ、なんて、着物ならではだろう。
洋服だとなかなかこうはいかない、できないこともないけどとても難しい。
オシャレが好きなら、コーディネートの幅が間違いなく広がる。

 

着物はもっと適当に着ていいのだ。
お手本通りでなくても、TPOを重視する場面でないなら、適当に、カジュアルに、楽ちんに着ればいい。
好きなアイテムを自在に組み合わせて、自分だけのオシャレを存分に楽しめばいい。
型にはまった着方をする必要はない。
たとえ今は着付けがうまくなくても、着ていくうちにだんだん上手くなる。
だから私はこれからも、カジュアル着物を楽しむ。
人の目やハードルを気にして着物を楽しめないほうがずっともったいないのだから。

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