注目のメニュー
「シナ充」したいが独占はしない リアルサンリオ男子の「シナ充道」

シナモンと一緒にどこへでも

「お出かけした先で一緒に写真を撮るのが楽しみなんです。僕は自撮りが得意じゃないので、代わりにシナモンに自撮りしてもらってますけど」。
リコさんのTwitterを覗くと、どこまでスクロールしてもシナモンだらけ。
そう、彼はリアルサンリオ男子なのだ。

勇気を振り絞って初めて外でシナモンを撮影したときはさすがに好奇の視線が集まった。
それでも「自分はただシナ充しているだけで、誰かに迷惑をかけているわけじゃない」と吹っ切ることができたという。
今は人だらけの街中でも堂々とシナモンを連れて歩く。

これがリコさんの「シナ充」道

「シナ充」とはシナモロール推しの間でしばしば使われる言葉である。
誰が言い出したのかも分からないし、特にこれといった定義が定められているわけではない。

リコさんにとっては「シナモンに癒されて満たされて心身ともに回復すること」がシナ充なのだそう。
そのためにはお金をやり繰りして可能な限りシナモンに注ぎ込んでいくのだが、彼のできたところは同志の存在も忘れないところ。
「自分だけが満たされればそれでいい」なんて利己的な考えには走らない。
女性に対してはちょっぴり不器用なところもかえって人の良さを感じさせる。
彼が今の紳士的な「シナ充道」を確立するまでの経緯を聞いてきた。

きっかけは「ニコ動」と「ふわシナP」

「ニコ動」とは「ニコニコ動画」のこと。
ニコ動にどっぷり浸かり、ゲーム実況動画やVOCALOID作曲者が投稿するオリジナル曲を視聴していた時期があった。
その中で彼がひいきにしていた作曲者が「ふわシナP(OSTER project)」
名前からも伝わってくるように、この作曲者は筋金入りのシナモン推しである。
シナモンとの出会いはそのふわシナPの楽曲『恋色病棟』によってもたらされた。

間奏で唐突にカットインしてきて、首と一緒に長い耳をぶんぶんと振り乱すシナモン(のぬいぐるみ)はコメント欄でも注目の的になっている。
この荒ぶるシナモンを見て、「何このキャラ! 超かわいいんだけど!?」と思った瞬間が、彼が沼に足を突っ込んだ瞬間だ。

アンテナはサンリオショップからゲームセンターまで張り巡らす

『恋色病棟』でシナモンと衝撃の出会いを果たして以来、シナモンについて積極的に調べるようになったリコさん。
みるみる深みにハマっていった。

今ではサンリオからのメールマガジンは通知をONにして、すぐに目を通せるようにしている。
さらにゲームセンターのUFOキャッチャーにも目を配り、そこでしか手に入らないサンリオのグッズのチェックも欠かさないという徹底ぶり。
「自宅にお迎えしたいキャラクターやグッズがあれば買うようにしています」。
こうして日々、外出のおともを増やしている。

リコさんお気に入りのぬいぐるみたち。シナモンだけでなく、シナモンのお友達の姿も。

ぬいぐるみ以外にも、シナモロールに関連するグッズを数多く所有。レアなグッズは使わず、大事に飾っている。

この夏、自分史上最高にシナ充中

グッズ集めや「つれてってシナモン」も良いが、やはり生シナモンにもお目にかかりたい。
先月・今月と、西日本でシナモロールの大きなイベントが立て続けに開催された。
広島県在住のリコさんが動かないはずがなかった。

7月、男一人でファンクラブ限定イベントに乗り込んだ

先月20日、午後1時過ぎの京都。
この日はシナモロールの公式ファンクラブのイベント「シナモロール王国民ティーパーティー」の開催日だった。

「シナモロール王国」とはファンクラブの名称。
今年の3月6日に1年という期限付きで発足し、シナモロールはサンリオキャラクター史上初の公式ファンクラブを持つキャラクターとなった。
驚くべきことに、あれだけあちこちで顔を売って「仕事を選ばない」と言われているあのハローキティにも、公式ファンクラブは存在しないのだ。

ファンクラブの発足に伴い、シナモロールカフェでもファンクラブにちなんだ「王国民メニュー(※王国民でなくても注文可能)」がこの夏から提供されることに。
ティーパーティーはそれを記念してのイベントだった。

会場で参加者たちをお出迎えしてくれるシナモン。通常のシナモンとは異なり、頭に王冠を載せたゴージャスな装い。ファンクラブの名称にちなんで「キングシナモン」と呼ばれる。

参加資格は事前にメニューの投票に参加した有料会員のみという、超レアなイベント。
平日の日中にも関わらず、全国各地からシナモロールを推しまくる精鋭たちが集まった。
リコさんはこの日のため、イベントに応募したその日のうちに休みを申請していた。
しかし、これほど周到に用意をしていながら、実際にイベントがスタートするまで緊張しまくりだったという。

会場入りしたリコさんは、こんなツイートをしている。
緊張の理由は参加者の顔ぶれにあった。


リコさん以外は全員女性だった。
彼は男性の参加者が自分一人だと悟ったときのことを、「覚悟してはいたんですが、一人ぐらいは男性がいてくれるだろうと淡い期待も抱いていました」と振り返る。
結局、この場では相席になった3名以外とは話せなかったが、シナモンのかわいさは直に堪能できたようだ。

キングシナモンと初のツーショット。握手をしてもらったり、要望を聞いてポーズを取ってもらったりしたという。着ているTシャツは、ファンクラブの早期入会特典の限定品。

 

8月、リアルサンリオ男子の友人と香川でシナ充

ティーパーティーが終わって一段落したのもつかの間、お盆に突入したこのタイミングで、リコさんは高松を訪れていた。

お目当ては「ふわふわシナモロール展」
昨年、シナモロールの生誕15周年を記念して全国各地で催された展示会である。
その展示会がこの夏、四国に初上陸した。

会場には、シナモンの現在までの歩みを振り返りながら、世界観を体感できるコーナーが多数設けられている。
今年度のキャラクター大賞のグランプリを祝して、シナモロールのデザイナー・奥村心雪氏からのメッセージも飾られていたという。
「シナモンで満たされてシナシナになりました!」と語られると、満たされているのか干からびているのか一瞬分からなくなる。

シナモンの住んでいるカフェ・シナモンのパネルが展示されていた。このパネルを背にして、シナモンたちと一緒に写ることもできた。

夥しい数のシナモンのぬいぐるみが積み上げられたコーナーも。「めっちゃモフモフでした」。

展示会では生シナモン会えるチャンスもあったようだが、リコさんがシナモンと会うことは叶わなかった。
筆者が「せっかく高松まで行かれたのに……残念でしたね」と声をかけると、「僕はこの前のティーパーティーで会えたので。僕の分まで他の方々が楽しめたのなら、それで満足です」と返ってきた。ところで、リコさんがイベントに参加するのはシナモンに会うためだけではない。
現地で同じリアルサンリオ男子の友人に会うという、もう一つの目的がある。
今は東京や大阪の他、香川にもリアルサンリオ男子ネットワークを広げているリコさん。
香川にはリアルサンリオ男子の友人が2人いる。
彼らと展示を見て回った後は、名物のうどんもしっかり堪能した。

リコさんが語る理想のサンリオライフ

現在20代後半のリコさん。
今でこそこんなにもアクティブかつ健気にリアルサンリオ男子をやっているが、ふわシナPの『恋色病棟』に出会ったのはほんの4年前。
つまり、彼は社会人になってからサンリオ男子化したことになる。
そういうタイミングもあってか、当初は周りにサンリオ男子仲間が一人もおらず、ちょっぴり寂しい時期も過ごしたという。

あれから時間が経って、少しずつリアルサンリオ男子ネットワークを築いている。
もう寂しい思いはしていないのだろうか。
理想とするサンリオライフは送れているのだろうか。
インタビューしながら、彼の夢も覗いてみた。

 

──リアルサンリオ男子の友人も増えて、もう一人でイベントに参加することも少なくなってきたのでは?
いや、未だにそういうときもありますね。
ハーモニーランドで開催されたシナモンのハッピーバースデータイムや、福岡パルコにシナモロールカフェが期間限定オープンしたときも一人で行きましたし。
先日のティーパーティーのように抽選が発生するイベントでも、僕が一人になる確率は上がるでしょう(笑)。
でも、「一人だから」は行かない理由にはならないです。
それよりも他の理由で、すんなりとは行けないときもあるんですけど。
──リコさんにとっても、やっぱり「距離」は大きな問題ですか?
たとえばTwitterで知り合った大阪の友人とはよく京都のシナモロールカフェでシナモン愛を語り合うんですが、これは京都がお互いにとってそう遠くないからできること。
僕たちが東京で集まろうと思ったら、さらに時間とお金がかかります。
今回のように西日本で大きなイベントを開催してもらえるのは嬉しいですね。
──リコさんのお住まいは広島ですもんね。
本当はピューロランドにももっとたくさん行きたいんですよ?
今は貯金を切り崩したり最安値を調べたりして何とか費用を捻出していますが……。
だからとりあえず、「年に一度は行きたい」っていう最低限の目標にしています。
いっそ、多摩センター駅(ピューロランドの最寄り駅)の近くに家を借りたいぐらいです。
そこをシェアハウスにして、全国各地にいるサンリオ男子の友人を呼び込んで一緒に暮らすんです。
──何それ僕も行きたい!
それぞれの部屋が、それぞれの推しキャラでいっぱいになると思うんですよね。
他の人の部屋に一歩入れば、自分の部屋とは全く違う雰囲気を味わえる。
もう、家にいながらピューロランドのアトラクションを囓れるみたいな(笑)。
お盆の今なら、ピューロに閉園ギリギリまで入り浸って、そこから夜遅くまで花火大会をやったら楽しいでしょうね。
みんなで推しキャラのぬいぐるみを持ち寄って。
そうそう、年パス(ピューロランドの年間パスポート)も買わなきゃいけませんね!
すごく夢が膨らんじゃいます。
──デートプランとしても素敵かもしれませんね。
男性だって絶叫が苦手な方だって少なからずいますから。
その点、ピューロはゆったりしていてカワイイ乗り物が多い。
女性も男性も楽しめる場所といったらピューロが最適だと思います。
恋人と一緒にボートライドやキャラクターグリーティング……想像すると最高にロマンチックですよね。
──すでにピューロデートは経験済みとか?
恥ずかしながら僕は社会人になって初めて恋人ができたんですが、そのときには実現しませんでした……。
僕もそろそろいい歳だし、未来の大切な人を探しながらサンリオ関係のお仕事も探してみましょうかね(笑)。
──でも、リコさんの理想を実現するためには上京しないといけないんですよね。
そうなりますね。
広島から東京までは片道4時間以上かかりますから、日帰りだったらそれだけでデートが終わってしまいます(笑)。
だからなるべく東京に近いところに住みたいって気持ちはずっとあるんです。
「年に一度は(ピューロランドに)行きたい」っていう目標も、近くに住めば上方修正できます。
──良い報告が聞けることを楽しみにしています(笑)。
──ところで、ファーストコンタクトからずっと気になってることがあるんですが……。
あ、はい。
何でしょう?
──リコさんのTwitterの名前の後ろについている記号って、もしかして……?
そうなんです!
シナモンの尻尾をイメージしてつけてみました。
伝わってよかった~(笑)。

リコさんのTwitterのプロフィール。シナモンに惚れ込んで4年も経っているのに「サンリオ初心者」と書く辺り、控えめな性格が出ている。

取材協力・画像提供/リコ

この記事が気に入ったら
フォローしよう

最新情報をお届けします

Twitterでフォローしよう

おすすめの記事